Z280固有の初期化(その1)
Z280は特別な初期化をしなくても高速なZ80として動作するので何もしていませんでしたが、Z180の初期化を加えたのでZ280でもやってみました。ゆくゆくはトラップの対応などもやってみたいと考えています。
以下はCPU判別でZ280であると判定されたところです。
Z280は特別な初期化をしなくても高速なZ80として動作するので何もしていませんでしたが、Z180の初期化を加えたのでZ280でもやってみました。ゆくゆくはトラップの対応などもやってみたいと考えています。
以下はCPU判別でZ280であると判定されたところです。
長らくお待たせしました、MC68000でのブレーク処理です。
MC68000でブレークに使いやすい命令は何かを考えてみます。命令を置き換えて埋め込むので1ワード長のもの、ユーザモードで実行中でもスーパバイザモードに戻ってくるためには例外を発生させるものが良さそうです。もちろん無条件で実行される必要があります。
これらの条件を満たすものとして以下が考えられます。
TRAP
命令TRAP
命令はAPI的に使われることが多いのでできれば残しておきたいところです。
スーパバイザモードでブレークしたくなることも考えると特権命令も避けたいですね。
未実装命令もMC68020+MC68881などでは使われます。X68000がIOCSコールに未実装命令を使用していたのですが、X68030開発時にコプロセッサ命令との衝突がありIOCSコールの番号を変更せざるを得なかったという事例があります。
Z8S180の前にやってみたいことがあります。
Z180には未定義な命令を実行しようとした時に発生するTRAP割り込みというものがあります。これを捕まえてRST 38H
によるブレークのようにアドレスやレジスタが表示できれば便利でしょう。
ということで調べ始めたのですが、思った以上にハードルが高く簡単ではありませんでした。
まず未定義な命令を実行しようとした時に何が起こるかです。
えっ、0000Hってリセットと同じではないですか。MMUで論理アドレス0000Hに異なる物理アドレスを設定していれば問題ありませんが、ROM, RAMともに16kBしかないSBCZ80でこのためだけにMMUを有効にするのはかなり面倒です。
今回はZ80180-Z80 ADAPTER for SBCZ80のソフトウェア編です。
SBCZ80にZ80180-Z80 ADAPTER for SBCZ80を載せてもそのままでは正常に動作しません。
Z180ではZ80から追加された機能をコントロールするための内蔵レジスタがI/O空間の00H~3FHに配置されていますが、SBCZ80ではZ80 SIOがI/O空間の00H~03Hに配置されており、アドレスが重なってしまっているからです。SBCZ80を改造してZ80 SIOのアドレスを変更する手もありますが、Z180の内蔵レジスタはI/O Control Register(ICR, 3FH)で移動可能なのでこちらを移動することにします。
以上の変更で一応動作するようにはなりますが、さらにいくつかのレジスタを設定することでパフォーマンスが上がりますので設定しておきます。
今回はブレーク処理についての予定でしたが、MC68010の判別で書き足らなかったことがいくつかありますのでそちらを書くことにします。
MC68008の判別もできないか考えたのですが...
MC68010の判別は例外処理に必要なのに対し、MC68008の判別はどうしても必要というわけではありません。3.を試すにしても優先度はかなり低いですね。
SH7045ボードへのUniversal Monitorの移植に着手したのですが、その前にMC68000系で動くようになっていますのでそのあたりの話を何回かに分けて書こうと思います。
MC68000自体は30年ほど前にいじっていて(だから未経験のプロセッサを優先して後回しになっていました)サクサク書いていたのですが、これまで書いたことがなかったのがプロセッサの識別です。
当時からMC68010は載せていましたがモニタは専用にアセンブルしていました。
ですからMPUを載せかえる時はROMも一緒に交換です。
今回は基本部分がすんなり動作したので識別ルーチンに挑戦することにします。
識別の原理はもちろんプロセッサによる挙動の違いを検出するわけですが、これにはいくつかのパターンがあります。
前回ハードウェアが無事に動作するようになったのでUniversal Monitorの移植してみました。
年末から初期化部分などを細々と書いていましたが、本格的に書き始めたのは年が明けてボードが動き始めてからです。それでも3日にはI(n)/O(ut), R(egister)コマンドまで動作しましたからこれまでの最速記録ですね。確かに慣れてきたという側面はありますが、Z8000がアセンブリ言語で書きやすいプロセッサだというのは間違いないでしょう。
今回はその過程で気になった点についていくつか書いてみたいと思います。
シャープのマニュアルによるとZ8002のリセット時の動作について以下のように書かれています。
Z8002では,最初のサイクルで,0002H番地からFCWを読み出し,0004HH番地からPCを読み出し,つぎの最初の命令フェッチ・サイクルからプログラムがスタートする。
2回にわたりサブルーチンについて書きましたが、他にもプログラミング上厄介な点はあります。
まず特定のレジスタ・スクラッチパッドを要求されることが多い点です。
前回サブルーチン呼び出しの方法で終わってしまったので、今回は実際にUniversal Monitorでどうしたか書いていきたいと思います。
前回書いたようにサブルーチン呼び出しが2段を超えると一気に大変になります。
それではUniversal Monitorで呼び出しが深い箇所をどう対処したか、いくつかの例を見てみます。