Hitachi HD6445 CRTC-II

2016-09-02 15:26 — asano

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日立製のCRTコントローラHD6445が出てきました。


ベースは日立が開発したHD46505 CRTC(シャープのX1等多くのパソコンに使用されました)です。これは後にモトローラからもMC6845の名で出荷され、CRTコントローラのベストセラーの一つです。これをC-MOS化するとともに拡張したのがHD6345 CRTC-IIで、これは68系バスだったのですが80系に変更したのがこのHD6445になります。
日立は後に更に拡張したACRTC (Advanced CRTC)をリリースすることになります。これは拡張というより全く原型を留めないほどの変更ですね。「CRTC」の名前を引き継いだという方が正確なところです。

このシリーズのデバイスはキャラクタ(文字)表示専用に設計されたものだと思っていたのですが、MC6845のデータシートを見直したら一番最初の特徴のところに「full graphic capability」と書いてありました。グラフィック用には使いにくいと思うのですが...

鈴商さんでHD6445を入手しました。
MC6845相当品は、X1やBM Level3やIBMPCのMDA/CGAにも使われていて、モノクロ400ライン、カラー200ラインまでだと思っていたのですが、カラー400ラインのFM11でも使われているそうなので、どうやって実現したのか気になります。
まだろくにデータシートを読んでいないのですが、TVRAM16KWord/GVRAM512KWordまでいけるみたいなんですが。

HD6445は元々はグラフィックのための石ではないですし、MA0..MA13,D0..D7までしかないので、テキストはともかくグラフィックは16384x8dotまでしか確保できず、色数は各色プレーンを用意することで可能として解像度はどうしたんだろうと。

ChaNさんの汎用CRTインターフェースと古典回路屋さんのCRTディスプレイコントローラーをみて勉強中。ChaNさんのはアドレス結線によりプレーンピクセルでなくパックドピクセルなのが面白い。
https://elm-chan.org/works/disp_crt/report.html
http://www.maroon.dti.ne.jp/koten-kairo/works/hard/crtc1/crtc1.html

>Word幅の広いVRAMを用意しさえすれば色数は無制限に増やせます。
HD6445ではないですが、末期のPC-88やMSX2+ではVRAMのWord幅のためにRAMチップが複数必須だが小容量SRAMがもうないため、各RAMチップの1/4しか使われていなかったことを思いだしました。費用的にASICを作り直すほどではなかったんだろうなあ。

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